「生ビール」「発泡酒」「第3のビール」って何が違うの?クラフトビールも含めてやさしく解説します

ライフスタイル

概要

コンビニやスーパーのビールコーナー、種類が多すぎて迷いませんか?
「生ビール」って普通のビールと違うの?
「発泡酒」や「第3のビール(新ジャンル)」ってなに?
最近は「クラフトビール」なんて言葉もよく聞きますよね。

見た目はどれも“ビールっぽい”のに、実は中身のルールがまったく違うんです。
今回は、難しい専門用語をできるだけやさしく噛み砕いて、それぞれの違いを整理してみます。


生ビールとビールの違い

「生ビール」と聞くと、なんだか特別な感じがしますよね。
でも実は、“ほとんどのビールが生ビール”なんです。

生ビールの「生」というのは、熱処理をしていないという意味なんです。
昔のビールは長持ちさせるために一度加熱していましたが、今ではろ過技術が発達して、
加熱しなくても品質を保てるようになりました。

つまり、今の市販ビールのほとんどは「生」。
居酒屋で「とりあえず生!」というのは、「樽から注ぐ熱処理していないビールください」ということなんですね。


ビールってそもそも何?

日本では「ビール」は法律で定義されています。
2020年に酒税法が改正され、現在はこう決まっています。

麦芽比率が50%以上で、かつ副原料が麦芽の重量の5%以内。

この条件を満たしたものだけが「ビール」と名乗れます。
つまり、麦芽がたっぷり使われていて、副原料(米やコーン、スターチなど)が少ないものが“本物のビール”ということなんです。

もし麦芽が50%以上あっても、副原料が多すぎると「発泡酒」扱いになります。
ちょっとややこしいですよね。

スーパードライ、一番搾り、黒ラベルなど、いわゆる定番ブランドはこの「ビール」に分類されます。


発泡酒とは?

発泡酒は「ビールの定義に当てはまらないもの」全般を指します。
つまり、麦芽が50%未満のものや、副原料が多すぎるものがここに入ります。

麦芽の量が少ないぶん、税金が安くなるため、値段も安くなります。
味は軽くてスッキリしたものが多いですね。

代表的なのは「キリン淡麗グリーンラベル」や「アサヒスタイルフリー」。
90年代後半に登場して、「ビールっぽい味をもっと安く」というニーズに応えた存在です。


第3のビール(新ジャンル)とは?

「第3のビール」や「新ジャンル」と呼ばれるものは、
ビールでも発泡酒でもない、まったく別のカテゴリーです。

作り方には2つのパターンがあります。

  1. 麦以外の原料(大豆たんぱくなど)を発酵させて作るタイプ
  2. 発泡酒にスピリッツ(蒸留酒)を加えるタイプ

どちらも共通しているのは、税金が安いこと。
だから価格も最も手ごろです。

「金麦」「のどごし<生>」「クリアアサヒ」などが代表的ですね。
昔は“ビールもどき”なんて呼ばれましたが、最近のものは香りや泡立ちもかなり本格的です。


クラフトビールとは?

クラフトビールの「クラフト」は、“職人の手仕事”という意味です。
つまり、小さな醸造所で個性的に作られたビールのことなんです。

「クラフトビール」という法律上の定義はありませんが、
多くの場合は“ビール”として分類されています。

大量生産のビールが安定した味を追求するのに対して、
クラフトビールは香りや苦味、色、コクなどに独自の個性を出します。

日本では1994年に小規模醸造が解禁され、
「よなよなエール」や「インドの青鬼」、「水曜日のネコ」などが人気を集めるようになりました。

クラフトビールは、まさに“味の探検”を楽しむお酒なんです。


ざっくりまとめ

種類特徴値段の目安代表的な銘柄
ビール麦芽50%以上・副原料5%以内高めスーパードライ、一番搾り
生ビール熱処理していないビール同上樽生など
発泡酒ビールの定義外(麦芽少ないor副原料多い)やや安い淡麗グリーンラベル
第3のビール(新ジャンル)麦以外や混合タイプ最も安い金麦、のどごし<生>
クラフトビール小規模・個性派(法律上は多くがビール)ピンキリよなよなエール、青鬼

まとめ

同じように見えるビールでも、
中身の原料や作り方、そして税金のルールがまったく違うんです。

「生ビール」は製法の違い、
「発泡酒」と「第3のビール」は原料と税制の違い、
「クラフトビール」は作り手の個性の違い。

どれが一番いい、というものではありません。
今日は軽く飲みたいな、香りを楽しみたいな、ちょっと贅沢したいな。
その日の気分で選ぶのがいちばん楽しいと思います。

次にビールを手に取るときは、ラベルにある「分類」も見てみてください。
「これ、どんなルールで作られてるんだろう?」と思いながら飲むと、
いつもの一杯がちょっとだけ深く味わえるはずです。


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